学会報告

 

2018年2月24日(土)・25日(日)にかけて日本幼少児健康教育学会第36回大会【春季:朝霞大会】を開催しました。全国各地から200名近い参加者のもと、計31演題の研究発表の他に、多彩な企画を配置し、学会員のみならず一般参加者も交えて研鑽を深められましたこと、改めて感謝を申し上げます。

さて、本朝霞大会では「子どもの“表現”を観つめ、豊かな“表現”を耕す」を大会テーマに掲げました。子どもは常に表現しています。その表現を養育者が読み取り、より豊かな育ちを耕していくことを願って設定しました。

研究発表以外の初日の企画を概観しますと、講演Ⅰと国際交流委員会企画のパネルディスカッションが行われました。講演Ⅰは、猪熊弘子氏(東京都市大学客員教授)から「子どもの『いのち』を守る保育の在り方」と題するご講演をいただきました。日本をはじめ海外の保育を巡る事故事例を紐解き、事故防止の視点のみならず、子ども一人一人を大事にする保育の在り方についてお話しいただきました。また、国際交流委員会企画のパネルディスカッションは、「子どもたちの運動遊びについて考える~日韓(韓日)交流を通しての学び合い~」というテーマのもと、丸山克俊氏(東京理科大学名誉教授)、角藤智津子(東洋大学)を座長として、韓国から金元俊氏(社団法人韓国幼児体育指導者協会代表理事)と徐相玉氏(韓国・中央大学客員教授)の2名、日本から嶋﨑博嗣(東洋大学)の計3名がパネラーとして登壇しました。それぞれの国が抱える子どもの健康課題について話題提供が行われ、子どもの健康を促進させる具体的取り組みを共有しながら、今後、協働的に交流を深化させていく意義について議論が行われました。

2日目は、講演Ⅱと学会シンポジウムが行われました。講演Ⅱは、中野美和子氏(さいたま市立病院小児外科部長)より、「子どもの便秘~小児排便外来から見えてくること~」と題するご講演をいただきました。あまり認知されていない小児の便秘の実態についてお話を頂くとともに、便をためない習慣づけの大切さを科学的に解説いただきました。また、学会シンポジウムは本会のテーマである「子どもの表現」をテーマに実施しました。亀山秀郎氏(七松幼稚園理事)、大和晴行氏(武庫川女子大学)をコーディネーターとして、3名のシンポジストが登壇しました。鹿野晶子氏(日本体育大学)は教育生理学の立場から「からだと表現」を、石野秀明氏(兵庫教育大学)は発達心理学の立場から「こころと表現」を、角藤智津子(東洋大学)は保育内容学:音楽教育の立場から「保育と表現」の話題提供が行われました。現代の子どもの成育環境の課題、大人の養育状況の課題を確認しつつ、子どもの発達に必要な経験を積み重ねていく保育の在り方について議論が交わされました。

以上の企画は、いずれも時間を超えて質問が出され、企画終了後の個別質問など、大いに学びを深めている様子が確認されました。また、3会場に分かれて実施さえた研究発表においても、活発な質疑応答が行われ、積極的な研究交流がおこなわれました。

皆様方のご支援・ご協力により、朝霞大会を無事終えることができました。

改めて感謝申し上げます。

日本幼少児健康教育学会第36回大会【春季:朝霞大会】

大会会長    角藤智津子(東洋大学)

組織委員長  嶋﨑博嗣(東洋大学)

丸山学会長のあいさつ(開会式)

 

企画シンポジウム「子どもと表現」の様子